Milkのメモ帳

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【視聴】「ヒトラー 〜最期の12日間〜」


ヒトラー 最期の12日間 [DVD]

ヒトラー 最期の12日間 [DVD]

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ニコニコ動画等々で、だいぶ遊ばれているヒトラー閣下。

まぁ、元ネタを見たいという気持ちも半分、ちゃんとヒトラーのことを見てみたいという気持ちも半分で鑑賞しました。


概要

1942年12月から話は始まる。ヒトラーは秘書(主な仕事はタイプライター)を募集しており、応募者の中にトラウドゥル・ユンゲがいた。ユンゲがミュンヘン出身であることに興味を持ち、ヒトラーは数人の中からユンゲを秘書として採用する。

時間は経過し、1945年4月20日。ドイツ軍はソ連軍に圧され、各師団の兵力もほとんど残っていない状態であった。そのため、首都ベルリンが陥落するのも時間の問題であった。

ヒトラーは軍事会議を開くも、将校達から兵力の現状、及びソ連軍の圧倒的な軍事力の現状について報告を受ける。ヒトラーは激怒。軍もSS(親衛隊)も自分を欺き、無能を晒し、ドイツを破滅に追い込んだと憤慨する。そして、ドイツは戦争に負け、その際にはこのベルリンで自殺すると宣言する。

これは、ベルリンへのソ連軍の進行による混乱、ヒトラーの自殺、そしてドイツ軍の無条件降伏までの12日間を綴った記録である。

感想(ネタバレ含む)

ドキュメンタリーに近い映画であるため、劇的に何か展開があるという映画ではありません。

しかし、淡々と進む中で、ドイツの人々(特にヒトラーの側近)がいかにヒトラーに頼っていたか、そして崇拝していたかについて描写されています。

人々はヒトラーを求めていた

誤解を招くかもしれませんが、映画の中でヒトラーは魅力的でした。何だか、この人に人々がすがりつく気持ちが分かる気がしました。

怒り狂っているヒトラーのイメージしかないと思いますが、秘書のユンゲにベルリンから脱出するよう勧めたり、料理を作る担当の婦人に感謝の言葉を述べたり、要所要所で優しい面を出すのです。

これがやはり、ヒトラー危険な”魅力”だったのだと思います。

総統として強く攻撃的な一面。側近に対し気遣いを示す優しい一面。ソ連軍が間近に進行し死を覚悟する中で、ヒトラーにすがりつきたい、そしてヒトラーに先導して欲しいという願望が強く表現されていました。

確かに、極限の状態にある中で、皆がこの状況に陥ることは納得してしまいました。


追い詰められたヒトラーは、普通ではない状態になっていました。ベルリンが陥落するのは確実と分かり、自殺することを将校たちの前で宣言します。

しかし、その後に残り少ない兵力を動かし、ソ連軍を払いのけるのだと無茶な要求を将校に押し付けたりします。また、兵力が圧倒的に少ない状況なのを理解しているのか、理解していないのか、前線の将校を呼び出し「大規模な空軍部隊を編成した」と真実でないことを言い、彼にそれを任せるとまで言います。

観ている途中で、私自身も混乱しました。何を言ってるのか、やっているのか分からない。戦争に負けて死ぬ(自殺する)と言い出したり、絶対に負けるなと将校を怒鳴り散らしたり・・・

でも、私が混乱したように、ヒトラー自信も混乱し、何が真実なのかもうろうとしていたのかもしれません。確実に自殺できる方法を相談しているヒトラーがいたり、時より過去の願望(第三帝国の樹立)に掻き立てられるように狂ったかのように指示を出すヒトラーがいたり。

見ていて哀れでした。

子供たちも夢を見させられていた

また、観ていて悲しいのは、ナチを崇拝していた人々に巻き込まれた子供たちでした。

ある少年は、市民の志願兵としてソ連軍に立ち向かいます。戦争で負傷した父親から、今すぐに帰ってくるように説得されますが、意気地なしの父親こそ帰れ!という態度を示し、前線に向かってしまいます。しかし、仲間が次々に死んでいくのを見て、戦争の現実を知ります。彼は途中から、自分の考えが甘かったことを反省し、命からがら家に帰りつきます。

ナチス宣伝相のゲッペルスは、安全のために家族を地下要塞(ヒトラーが指示を出す基地)に呼びます。しかし、ベルリンは陥落寸前となり、遂にヒトラーは、さらし者とされることを避けるため、遺体を絶対に敵の手に渡すことがないようにと告げ、自殺してしまいます。
ゲッペルス婦人は、熱烈なナチ支持者でした。子供たちが、ヒトラーがいないこの世の中で育ち、生きることは不幸だと信じます。
そして、自らの手で子供たちを毒殺するのです。
ゲッペルスと婦人は銃で自らの命を絶ちます。

毒殺する前に、睡眠薬の液体を子供たちに飲ませるのですが、ある子は何となく母親がしようとしていることが分かったのか、飲むのを拒否します。しかし、力ずくで飲まされるのです。
そのやり取りは、非常に悲しいものでした。

戦争で得たものはあるか

私は、ホラー映画は見ないようにしてます。怖いから(笑)

あと戦争映画もあんまり好きではありません。ヒーローみたいな扱いを受ける人々が出てくるからです。

やってることはただの人殺しなのにね。

だから、ドキュメンタリーしか見ないんです。昨年の8月に放送されたNHK従軍看護婦のドキュメンタリーは、心が締め付けられながらも頑張って見ました。

それが真実で、目をそらすことをしてはいけない気がしたからです。何も飾っておらず、ただただ戦争の本当の悲惨さを物語っていました。

空襲で同僚が跡形もなくなっており、その肉片が壁に散乱していたという話を聞いた時、恐怖と辛さと、今の自分がなんて幸せな時代に生きているのだという感謝の気持ちで、ぐちゃぐちゃになってしまいました。

この映画では、極端なグロい描写はありません。(病院の場面ではノコギリで負傷した部位を切断する箇所があるので注意です。でも、出来るだけカメラに入らないようにはなっています。)

でも、皆が感覚が麻痺しており、人を殺すことに躊躇がなくなってしまっています。


こういう話になると、すぐに安保法だなんだという話題になってしまいます。

個人的な意見としては、自分たちの身を守るために最低限の軍備が必要だという意見には賛成です。というより、今の時代の状況からして、賛成せざる負えないという方が正しいでしょうか。

でもそういうことじゃなくて、やはり根底の部分で、人間が人間でなくなる時間、そして二度と繰り返すべきでない過ち、それが戦争なのだという認識は共有すべきだと思います。

この気持ちなんだか表現が難しいです。



ただ言いたいことは、戦争がない時代が続いて欲しい。そして、そのために努力すべきで、過去の悲惨さに目をそらさず教訓として心に刻む必要がある。

それだけです。

おまけ

偽字幕動画として有名な場面はこれです。

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結構、重要なシーンなんですよ。これ(笑)

まぁ、この偽字幕動画祭りは、この映画の監督もそれはそれとして楽しんでるみたいですよ。

あと、やはりヒトラー役の俳優さんが凄い。本物に見えてきます。