こんにちは。Milkです。
皆さんは、NEVへの移行が世界的に始まっているのをご存知ですか?
最近では、こんな話も出てきました。
ドイツ、フランス、イギリスが2030年や2040年にガソリン車とディーゼル車の新規販売や運転を禁止する計画を発表したり、オランダ、ノルウェーは2025年までの燃料車の販売禁止を発表しています。
それと追従する形で、一番大きい市場とも言われる中国も規制に動き始めたのです。
確かに、一般自動車への影響も懸念されますが、それはモータースポーツの世界にも波及することになるでしょう。
長く「自動車の実験場」だったF1
F1(Formula 1)は、速さを競うモータースポーツでありながらも、各自動車メーカーの実験場でもありました。
最初はガソリンエンジンの性能を測定する場。
そして、世界が脱CO2の流れに変化したことを受け、PU(パワーユニット)と言う形で、電気的な補助ターボを搭載したコンパクトなエンジンへと、市場に技術転用がしやすいようにルールが変更されてきました。
しかし、やはりエンジンがメインであるため、燃料を燃やすことが最優先にされてきました。
HONDAが2015年にF1に復帰した理由は、これからのPHV(プラグインハイブリッド車)への技術転用が目的であると思われますが、やはりエンジン部分がメインの競技であることに変わりはありません。
そしてこの時点で、ここまで世界が急速にエコカーへのシフトを始めるとは予想していなかったでしょう。
NEV(ニュー・エネルギー・ヴィークル)とは
NEVと言われても何のことだか分かりませんよね?
これは、EVやPHVの総称と言うことだそうです。
ここで、EVとPHVについてお話しましょう。
経産省に面白い解説が載っていました。
EV(電気自動車)

参照:EVとは|EV・PHVとは|EV・PHV情報プラットフォーム
EV(電気自動車)とは、モーターによって走る車になります。
モーターを動かすエネルギーは、電気エネルギーのみ。
日本では、「リーフ」が有名ですね。

参照:日産新型リーフがフルモデルチェンジして公開!発売日は10月で価格&航続距離は? | MOBY [モビー]
ただし問題は、街中に充電場所がなかなか普及していないこと。
一日は、家での充電で十分なのかもしれませんが、数日かけての遠出には不安が残ります。
PHV(プラグインハイブリッド車)

参照:PHVとは|EV・PHVとは|EV・PHV情報プラットフォーム
これは、燃料を利用したエンジンと、電気で駆動するモーターの2つを動力源とする車になります。
日本では「プリウス」が、この先駆けになりました。

参照:【e燃費アワード2016-2017】新型 プリウス、実燃費日本一に返り咲き…24.3km/リットル | レスポンス(Response.jp)
また、BMWの「iシリーズ」もこのカテゴリーに入ります。

以前は、エンジン部分を補助するのがモーターの役割でしたが、現在ではこの部分は逆転し始めています。
主に電気を利用してモーターを使用し、非常時に燃料をつかってエンジンを駆動させる。
だんだんと「電気モーター」の重要度が高まってきたのです。
「実験場」は終わりに向かうのか
F1はPUと言う形に変化していきましたが、未だにメインはエンジン部分が占めています。
ストレートに入れば300Km/hもの速度を出すためには、エンジンの力強さを利用しない訳にはいかないのです。
これは個人的な意見ですが、段々とルールを変更していってもF1はこれ以上の繁栄はないのでは?と思っています。
確かに技術的な部分で知見は得られたとしても、それを活かす場所が限られるようになってきたからです。
ここまで、急激にNEVに世界がシフトするとは思ってもみなかったでしょう。
F1はこれから生き残る道としては、「単純なる速さを競うスポーツ」に変化するでしょう。
レギュレーション(ルール)も、PUがあまりに複雑化しコストがかかるとして、PUの仕組みの単純化が提案されています。
この方向から見ても、F1によって画期的な技術が生まれるという確率は低くなる傾向になるでしょう。
これは、技術的側面から見て「F1の終焉」を示していると思います。
新しい「Formula」が誕生。その名も「Formula E」
数年前から新しい試みが始まりました。
そして、それは軌道に乗り始め、先を争うように多くの自動車メーカーが参加を始めています。
そのカテゴリーは「Formula E」
なんと電気モーターだけで、速さを競うモータースポーツになります。

参照:BMW、フォーミュラEに公式メーカーとしての参戦が正式決定 【 F1-Gate.com 】
ストレートの速度は200Km/h以上!
電気自動車でも、これほどの速度を出せるようになりました。
今は、バッテリーの問題でレース途中で車を乗り換えると言う「不思議な光景」が見られますが、Qualcommなど大手の通信技術会社も参加し、走行しながら路面から充電をする技術の開発なども行われています。
また、魅力は市街地で行うレースであること。
日本でも法規制を改正して開催できるよう、検討が行われています。
最後に

参照: 【フォーミュラE】 第8戦 ベルリンePrix 決勝:セバスチャン・ブエミが優勝 【 F1-Gate.com 】
F1が衰退していくのを見るのは残念ですが、これも時代の流れでしょう。
F1が完全になくなるとは思いません。恐らくはこれはこれで、「古典的なモータースポーツ」としてマニア向けに残ることになるでしょう。
ただし、新技術開発を求める「自動車の実験場」としての役割は失いつつあります。
その役目は、「Formula E」が受け継ぐことになるでしょう。
それでは、今回はこの辺で。
adios!!