新聞を読んでいて、愛車のバイクのコラムがありました。
そこには、「なかなか乗りにくいバイクなんだけど、愛着があるんだよね」的なことが書いてあったのです。
無償に懐かしくなりました。
私には、大学の頃、毎日一緒にいた大事な相棒がいたのです。
原付に乗るぞ!
高校は自転車通学でした。
毎日、片道20分〜30分かけて、えっちらおっちら頑張って通学していました。
実家は山の上!(なんてことだ!!)
少し脱線しますけど、坂道を毎日自転車で登っていると、握力、また腕の筋肉と背筋が鍛えられます。
これは、立ちこぎで自転車のハンドルを握りしめ、鬼の形相でハンドルを手前に引き、それと同時に足でペダルをキックするからです。
私は、家の事情もあって部活には入っていなかったのですが、3年間のこの苦行である程度は筋トレ出来てました。
結構、太ももとかパンパンでしたしね(笑)
おっと、だいぶ脱線した。
さて、なんとか地元の大学に合格して、これまで通り自転車で通学しようかと思っていたんですけど、はたと気づいたのです。
あれ?俺、18歳じゃね?原付乗れるじゃん!!
ということで、原付の免許をとりに行きましたよ。1周間ぐらいで問題暗記して、とりあえず1発合格。
よかったー。それで、しばらくはママンの原付で通学していたのです。
(サンキュー!ママン。そしてグッバイ、My ママチャリ)
そして、私はアルバイトを始めたのです。それは、塾講師。
(大学に行く目標が見出だせなかった私は、なんと塾講師になるために大学に入ります。それはまた今度お話しましょう。)
ママンの原付で移動していたのですが、だんだん自分の原付が欲しくなってきたのです。
お金もだいぶ貯まってきました。そこで、決意するのです。俺は自分の原付を買うぞー!!
格好いい原付を求めて
私は思いつくとじっとしていられない性格なんです。
思いついたらその時に実行しないと気がすまない。欲しいと思ったらその衝動を抑えるのにも一苦労です。
そこからは、毎日あちこちの中古のバイク屋さんを転々と巡ります。
今思えばどうやって見て周ってたんでしょうね?だって、バイクの修理屋さんの中ですよ?
確かに値札ついて置いてますけど、結構奥まったところに置いてたりしますよね?
買うかも分からない、しかも見た目童顔のちびっ子大学生(中学生に間違われることもあった)がうろうろしているのですよ。
完全に怪しいっす。
しかし、私の決意は固かった!
そして私の中では、原付に求めるちょっとした基準があったのです。
それは・・・ギアチェンジが出来る原付であること!!
いっちょ前に、バイク乗りになりたかったんですねー。(見栄っ張りだね。ほんと(笑))
でも、中型や大型の免許をとりに行くお金はない!付け加えるなら、新品でバイクを買うお金もない!!
だから、中古原付で我慢するから。でもマニュアル車がいい。
という訳で、あれこれ探して探して・・・
幾つか候補はありました。
YB-1 Four
おおおぅ?なんだこれ。全然原付っぽくない。(結構、見た目も大きいです。友人に何CCなの?って聞かれたほどです。)
この原付は、YAMAHAのSRという人気の車種のコンパクト版というコンセプトのもと作られた車種でした。
SR400 - バイク・スクーター | ヤマハ発動機株式会社
この原付の名前を聞いてみると、YB-1 Fourと言うのだそうです。
一目惚れ。お値段を聞いたら、全部込みこみで10万円でいいぜ!とのこと。
よっしゃぁぁぁ!!これなら買えるぞ!
その場でハンコを押してしまったのです(笑)
(持ち歩いてるお前もどうなんだよ。買う気まんまんじゃん。)
こうして YB-1 との大学生活が始まるのです。
乗り方をマスターする
ワクワクの納車日。トラックに乗ってやって来ました。
よーし。のるぞー。そもそも、中型等のバイクの免許を持ってない私。父親は免許を持っているので、ギア車の乗り方を教えてもらいました。
- Nの状態で、キックでエンジン始動。
- クラッチを切って、1速に入れ、アクセルをふかしながら半クラッチに持っていく。
- クラッチが完全に戻せたら、アクセルを更にふかす。後はギアの段変更は同様に行う。
ざっとこんな感じ。そもそも車を運転したこともない私に半クラッチの概念なんぞない。
それそれは最初は苦労しました。まず発進出来ない。
次に、ギアチェンジするとエンストする。
怖かったのは、上のギアから下のギアに入れ替えた時(ギアを落とすとき)に凄まじいエンブレとエンジンの悲鳴が聞こえること。
(これを知ってからは、あまりエンブレで減速はさせませんでした。まぁ、エンブレさせるほどの速度も出ないし。)
でも、乗れるようになってからは楽しかったですよ。
”自分で運転してる!!”って感覚がたまらなくいいです。風も気持ちよくて、一人でツーリングとかしてました。
そして、何より燃費がいい。40Km/Lぐらいで走れてたんじゃないかな?
給油は1周間に1回ぐらいでしたかね。
まさにこの動画のやつに乗ってました。車体の色も同じだし、そして後ろに荷物を括りつける用の部品をつけてました。これ本当に俺のなんじゃないの?それぐらい全部似てるんだけど・・・(笑)
雨の日が怖い
ただ、こいつの欠点は、タイヤロックがしやすいところです。
ブレーキのかけ方を説明すると、左足はギアチェンジ、右足は後輪のブレーキです。あと、左手はクラッチ、右手が前輪ブレーキ。
つまり、ブレーキをかけるときは、右手と右足で操作するんです。
YB-1 はタイヤ幅が狭く、自転車のタイヤをちょいと大きくしたぐらいの幅しかない!
なので、ブレーキをきつくかけると、タイヤがロックしてそのままお尻が滑りだすのです。(後輪が横に振られていってしまう。)
これが怖い。タイヤロックになったなって感触が伝わってくると、ざわ・・・ざわ・・・ざーわーですよ。
一回はカーブに入った時に起きて、死ぬかと思いました。
あと、こいつの天敵は雨。 雨の日にはタイヤロック確率が爆上げです。
ほんと泣きそうな目に会いました。
就職を期にお別れ
沢山の思い出が詰まった YB-1 ですが、就職が決まり上京するときには持っていけませんでした。
実家に置いていたのですが、弟も乗ることなく、そのまま放置されていたらしいです。
それで、知らぬ間に売却。(ママン。一言いってくれよ)
まぁ、仕方ないですね。でも、こいつとは楽しい時間をいっぱい過ごしました。
辛い時は海を見に行ったり、山道を非力ながら攻めてみたり。
友人の原付をぶっちぎって走ってみたり(笑)
Nに入れてふかしてエンジン音を聴くだけでも楽しかったし、格好良かったです。
また、機会があれば乗りたいな。雨の日以外でな!(笑)
それでは今回はここまで。
adios!!