(参照:https://f1-gate.com/kevinmagnussen/f1_48178.html)
2019年シーズン。遂にF1が開幕です!
今年の大きな目玉は、「レギュレーションの変更」と「HONDA & Red Bull」でしょう。
簡単におさらいしますと、レギュレーションでは主にフロントウイングとリアウイングの規制が厳しくなりました。
フロントウイングは、より横長に。リアウイングは高い位置への変更となりました。
(他にも、多くの部分に変更が加えられています。)
目指すところは、「より抜きやすくエキサイティングなレースを行えるように」という点です。
2018年までのレギュレーションに従ったシャシー(車体)は、後方のマシンに対して乱気流を吹き付けてしまい、「近づけるが抜こうとする距離になると、風が邪魔でスピードが落ちる(結果的に抜けない)」ということが問題でした。
F1をより発展させるため、2021年に大規模なレギュレーションの変更が予定されており、そのプレテストの意味合いを込めて、2019年に部分的な「2021年版」のレギュレーションを適用しました。 これにより、約1.5秒の速度後退が試算されていました。
(まだ策定段階なので、今年の状況から修正が加えられます。)
さてさて。
2018年は「最高速度更新の見納め」となるはずだったのですが・・・公式バルセロナテストで蓋を開けてびっくり。
既に公式テストの時点で、各車が2018年の速度に匹敵する状況に。
開幕戦では、「最高速 & 最速ラップ」の更新までしちゃうというハチャメチャな展開に(汗)
このレギュレーション変更で、速度を落とすことは無理だったことが分かったのですが、肝心の「抜きやすくなったか」については議論が続いています。
(ドライバーは、「良くなった」「変わらない」と感想がまちまち。)
では、今年の参加チームとマシン。そしてドライバーを見ていきましょう!
Rich Energy Haas F1 Team(ハース)
(参照:https://f1-gate.com/haas/f1_47196.html)
米国に拠点を置く、珍しいチーム。
今年からメインスポンサーに「リッチエナジー」というエナジードリンク会社を迎えました。
メインスポンサーに就任して早々、「レッドブルをF1でもエナジードリンクでもぶっ倒す!」と挑発しまくり。
悪童と揶揄される2人のドライバーを引き続き起用。
段々、F1界のヤベー奴ら感が出てきました(汗)
VF-19
(参照:https://f1-gate.com/haas/f1_48145.html)
「リッチエナジー」のオーナーがロータスのファンだったらしく、「ブラック & ゴールド」のデザインとなりました。
新車発表の時には、ロータスが復活したと感じるほどに、そのまま。
シャシーはダラーラ製。また、多くの部品をフェラーリと共有する形をとっています。
PU(パワーユニット)もフェラーリ製です。
この状況を、他のチーム(特に、ルノーとマクラーレン)は良く思っていないらしく、「自分たちでマシンを作ってないじゃないか!」と文句が噴出。
しかし、レギュレーションで許される範囲で、品質が良い部品を共有化することにより、予算が小さくてもF1に参入出来ることを示し続けています。
また、なかなかのスピードを持っており、3強(メルセデス/フェラーリ/レッドブル)に次ぐ「ベスト・オブ・ザ・レスト」をもぎ取れる位置にいます。
ドライバー
- ロマン・グロージャン 「8」
(参照:https://f1-gate.com/team/)
- ケビン・マグヌッセン 「20」
(参照:https://f1-gate.com/team/)
このタッグは、ある意味強い。
「我が強い」というのが正確なところかもしれません。
2018年の前半はグロージャンが結果を出せず、「解雇か?」とも憶測が飛び交いましたが、なんとか復調。
その間、ケビンがハースを支えました。
とにかく、「行けると思ったら行く!」というドライビングスタイルのため、一歩間違うと巻き込みクラッシュ。
「怖かったら道を開けな!」的な感じですかねぇ(笑)
ハースの弱点は、実はピットクルー。
タイヤの取り付けに失敗したり、ピットでもたもたしたり。
何度か2人とも、ピットで順位を落とし泣かされています。
今年の鍵は、ピットクルーも含めてチームとしての熟練度具合でしょうね。
Mclaren F1 Team(マクラーレン)
(参照:https://f1-gate.com/mclaren/f1_47502.html)
「今年こそが真の姿のマクラーレン」
何度この言葉を聞いたことか・・・
しかしながら、2019年はやっとミッドフィールドに戻ってこれそうです。
アロンソが引退し、それを引き継ぐ形でカルロス・サインツ・Jrが加入。
また、新人のランド・ノリスを乗せることにしました。
ロン・デニスが更迭されてから、とにかく「口うるさい」チームになったマクラーレン。
やれ、PUが悪いだの、俺達のシャシーは世界一だの、パーツ共有しているチームはセコいだの・・・
何かと文句を言いたくてしょうがない。
そろそろ、F1マシンで証明をして欲しいところです。
MCL34
(参照:https://f1-gate.com/mclaren/f1_48130.html)
2018年にホンダからルノーのPUに変更。
これで「3強に割って入る!」と豪語していたのですが、とんでもない・・・
前半はトラブル続きでありながらも中団にいましたが、どんどん後半になるにつれ最下位争いをすることに。
PUを載せ替えたことにより、マクラーレンの制作するシャシーに問題があったことが露呈し、てんやわんや。
シャシーの空力に根本的な問題があるとは分かりつつも、風洞実験で再現出来ない。つまり、シャシーの修正の仕方が分からないという状況に。
過去のマクラーレンのシャシーは、空気抵抗により路面にペッタリと設置させるアプローチをとっていました。
当然ながら、PUのパワーがアップしても、直線で速くなればなるほど空気抵抗が増えるわけです。しかし、カーブは安定して操作しやすいというメリットがあります。
今年は、「マクラーレンの伝統」を捨てるという決断をしました。
所々に昨年の名残はありますが、基本的なシャシーの作りは、現在のF1トレンド(特に3強が作り出しているシャシー)を踏襲する方向に舵をきりました。
公式バルセロナテストでは、その力が発揮され、度々最速ラップや最高速度を見せつけるという結果を得られました。
しかし、開幕戦ではPUから火が出るという残念な結果に。
このチームは、とにかく「火事」になるんですよね。PUから火を吹くわ、ガレージでボヤ騒ぎを起こすわ・・・
ビッグマウスのザク・ブラウンによる「火事」も酷い。
MCL34は、風を切って走り続けられるか?!
ドライバー
- カルロス・サインツ・Jr 「55」
(参照:https://f1-gate.com/team/)
- ランド・ノリス 「4」
(参照:https://f1-gate.com/team/)
同じスペイン人で、アロンソの後継者として選ばれたサインツ。
そして、F2で好成績を納めたランド・ノリス。
このラインナップで今年は攻めます。
サインツがチームを引っ張っていく・・・と思いきや、ランド・ノリスの方がラップタイムでは上を行ったりしてまして、「中堅 VS 新人」のバトルに発展するかも。
マクラーレンは明確に、「ファースト/セカンド」と決めることはしないチーム(「セナ/プロスト」時代のように)なので、このまま行くと歪な関係になるかもしれないですね。
また、アロンソもF1に復帰する気満々。彼が「F1に帰ってきてやるよ!」と言い出したら、どちらかは席を空けなければならないかと。
なんだか、サインツが危ない気がします。
チーム内部ではバッサバッサと更迭を繰り返し、他のチームから引き抜きで揉め、何かとお騒がせチームとなっています。
ザク・ブラウン帝国が築かれつつありまして、「ロン・デニスの独裁的なやり方が納得いかん!」と追い出しておきながら、二の舞を演じる可能性は大。
独立系チームとして、どこまで粘れるのか。
それが問われています。
最後に
一旦、今回はここまで。
ハースとマクラーレンだけでも、お腹いっぱい(笑)
でも、まだ8つも個性溢れるチームがありますからね。
特に今年は、3強以外が熱い。
0.1秒の差だけで、全くスタート順位が異なるという状況にあります。
それぐらい拮抗しているのです。
3強との差はありますが、4番目に成績が良い「ベスト・オブ・ザ・レスト」を狙えるチームはほぼ全てのチームです。
少しのミスで全く結果が変わってくる今年は、とても面白いシーズンになるでしょう。
それでは、今回はこの辺で。
adios!!