Milkのメモ帳

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【2019年】F1のチームとドライバーの紹介【メルセデス/レッドブル】


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(参照:https://f1-gate.com/redbull/f1_48129.html

今回は3強のうちの2つをご紹介!

ハイブリッドエンジンに移行してから、圧倒的な強さを見せつけるメルセデス。

現在は、エンジンとは呼ばず、「PU(パワーユニット)」と呼称されます。

エンジンはあるのですが、ブレーキング等の熱エネルギーを電気エネルギーとして蓄電し、モーターで加速を補助することで、更にパワーアップさせることを実現しています。

ホンダが参戦を決めたのも、このハイブリッドエンジンの開発技術の熟成を進めたいから。

その中でメルセデスが圧倒的なパワーを手に入れたのですが、今年こそは彼らを止められるのか?!

www.milkmemo.com


MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team(メルセデス)

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(参照:https://f1-gate.com/mercedes-benz/f1_45995.html

圧倒的王者。

5年連続の覇者。

PUとシャシーが見事に融合し、チームとしての完成度も高い。

PUのシーズン利用可能数は3基と制限されていますが、彼らのPUは壊れない。

全く揺るがない地位を築いています。

W10

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(参照:https://f1-gate.com/bottas/f1_48081.html

「ディーバ」(歌姫の意)

その美しさと完璧性から、メルセデスのマシンは「ディーバ」という愛称が引き継がれています。

彼らのマシンの特徴は、ロングホイールベース。

これは、前輪から後輪までの距離が長めの設計をしているマシンです。

小回りが利かないというデメリットはありますが、逆に「直進性が強い」というのがメリットです。

昨今のマシンは、空気の流れを緻密に計算しシャシーを作っているため、前方のマシンや天候等により予期せぬ風を受けた時に「予測不能」の挙動をしてしまうことがあります。

昨年のトロロッソのマシンは横風に弱いと言われており、一周してくる間に挙動が安定しない区間があるのが致命的でした。

「ディーバ」は、ロングホイールベースのコンセプトを継承し続けており、「真っ直ぐに進もうとする力」が強いマシンです。

つまり、小さな乱流や天候による風の影響を、そのマシン特性で打ち消すということをしています。

では、他のチームも「ディーバ」のコンセプトを真似すればいいじゃないかという話になるのですが、これを取り入れないのは、やはり「カーブ」とのトレードオフの関係でしょう。

結果的に内輪差が出てしまう訳で、カーブで小回りは出来ないのが宿命です。

ストレートでは安定しても、カーブが多ければ扱いにくい。

この「ディーバ」は登場してから強さを見せつけていましたが、やはり調整に難航しました。

そして、試行錯誤の数年を経て「ディーバ」の称号にふさわしい美しさを手に入れたのです。

今年のレギュレーション変更は、空力に影響を与えるものであり、各々のチームは特にフロントウイング(ノーズとも呼ぶ)にコンセプトの差が出ています。

公式バルセロナテストでは、昨年のフロントウイングを踏襲した形をとっていたのですが、思ったような空力を得られなかったようで、先端が丸い「球根」の様なノーズを急遽作成。

これを正式に採用しました。

さて、今年こそは歌姫を舞台から引きずり下ろす者が現れるのか・・・

ドライバー

  • ルイス・ハミルトン 「44」

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(参照:https://f1-gate.com/team/

  • バルテリ・ボッタス 「77」

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(参照:https://f1-gate.com/team/

チャンピオン候補として挙がるのは、やはりハミルトンでしょう。

メルセデスとタッグを組んでから、より強力な存在となりました。

昨年からボッタスが相棒となったわけですが、序盤でハミルトンに匹敵する速さを見せつけることが出来ず、「セカンドドライバー」としての役目をチームオーダーとして課せられました。

今年は、10位内で最速ラップを記録したドライバーには1ポイント加算されるというレギュレーションになりました。

チームを率いるトト・ヴォルフは、堅実な勝ち方をすることで有名。

開幕戦ではチームオーダーとして、「3位内に入った場合には、ラップ加算ポイントを捨てるように」と指示していました。

しかし、ボッタスはこれを無視。

彼とタッグを組むエンジニアに無線で、「僕は更にポイントが欲しいんだ。絶対にタイムアタックするからね。」と言い、エンジニアもこれを承諾。

1位でフィニッシュすると共に、最速ラップにより1ポイントの加算がされ、取得可能なポイント数上限いっぱいまで稼ぎました。

しかし、これにトト・ヴォルフは激怒。

「エンジニア陣とボッタスは裏切り行為をした!」と非難。

確かにチームオーダーを無視したのは問題かもしれませんが、ボッタスは契約が今年までという背水の陣。

「俺もハミルトンと対等に闘える」ということを示さなければなりません。

これはチーム内に混乱をもたらすのか。それとも、ハミルトンに良きプレッシャーを与え高め合うライバルとなるのか。

この2人の「プライド対決」も見ものです。


Aston Martin Red Bull Racing(レッドブル)

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(参照:https://f1-gate.com/redbull/f1_48067.html

3強の一角。

前世代のエンジンでは、メルセデスのように圧倒的な覇者でした。

しかし、ハイブリッドエンジン時代に突入すると、ルノー製PUの馬力不足が如実に現れるように・・・

実は、前世代エンジンでも馬力は他のメーカーより低かったのですが、シャシーによってカバーし勝ち続けていました。

ですが、今では馬力差がありすぎてシャシーで補完出来る範囲を超えてしまいました。

彼らのマシンは空力的に優位であり、F1チームの中では1位2位を争う程のシャシーを設計してくることで有名。

それは自在に風を操る、「空力の鬼才:エイドリアン・ニューウェイ」の力が大きいのです。

彼は、ここ数年は弟子たちにシャシー設計を任せることにしていましたが、今年になって「最前線に戻ってくる」ことを決意。

なぜなら、PUをルノーからホンダに変更したからです。

RB15

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(参照:https://f1-gate.com/redbull/f1_48162.html

ニューウェイが設計に積極的に関わる起爆剤となったのは、PUの変更でした。

ホンダのPUは他のメーカーと比べると小型であり、しかもルノー製PUと同等あるいは、それ以上の馬力があると言われています。

つまり、「シャシー側の設計の自由度が高まる」ということです。

レッドブルは、メルセデスと対照的な設計を行っています。

ショートホイールベースであり、直線をレーキ角で補うというもの。

ロングホイールベースの逆がショートホイールベースですから、前輪と後輪との距離が短いということ。

これはコーナーで操作しやすいということですね。

ではストレートの速度を出すためにどうするかというと、レーキ角を大きくします。

つまり、車体の後方を持ち上げ前傾姿勢にするということ。

この角度のことを「レーキ角」と呼びます。

メルセデスは基本的に、ロングホイールベースで低レーキ。

レッドブルは、ショートホイールベースの高レーキというアプローチをとります。

ストレートでのスピードを出すためには、カーブの立ち上がりでしっかりとタイヤが地面と接地していなければなりません。

この実現方法は各チームでアプローチが異なりますが、レッドブルはディフューザーの効果を最大限に得ることを目指しています。

空気抵抗を増やしてしまえば、嫌でも車体は地面にくっつきます。

しかし、それでは単純に遅くなるだけ。

そういったパーツで実現するのではなく、車体の上下の風の速度を利用し空気圧の変化を生み出すのです。

簡単に言えば、車体の下が真空になればペタッと地面にくっつくということ。

ディフューザーは、これを実現するための車体構造であり、効果を最大化するために高レーキにするという方法をレッドブルは選択しています。

メルセデスはシャシー設計での空力担当に、元潜水艦設計士をヘッドハンティングしているとのこと。

潜水艦は水切り音(水との摩擦)が発生すると、敵に探知されてしまいます。

いかに風をいなし、抵抗にしないかという方向にあるわけです。

ニューウェイは、どこまで理想的に風を味方につけてコントロールするかに重点を置いています。

このマシンコンセプトの違いは、エンジニアの設計思想の闘いでもあるのです。

ドライバー

  • マックス・フェルスタッペン 「33」

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(参照:https://f1-gate.com/redbull/f1_48162.html

  • ピエール・ガスリー 「10」

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(参照:https://f1-gate.com/redbull/f1_48162.html

フェルスタッペンは、F1で5シーズン目。

ガスリーは、2シーズン目となります。

しかも、フェルスタッペンは21歳、ガスリーは23歳という若手コンビ。

しかしながら、ヘルムート・マルコ博士は、このラインナップで勝つ気満々です。

ちなみに、「Dr.マルコ」と呼ばれたりしますが、それは彼が法学博士号と弁護士資格も持っているため。

正真正銘の「Doctor」なわけです。

では、モータースポーツになぜ関わっているの?という話なのですが、彼自身はル・マン24時間耐久レースの優勝者。

元々はレーサーでしたが、事故により視力が悪くなり引退。そして、現在はレッドブルの人材育成コンサルタントとして活躍しています。

フェルスタッペンやガスリーは、レッドブルの育成キャリアを歩んできたエリート。

ヘルムート・マルコのスパルタは、一部では「常軌を逸している」との非難も出ています。
(少しでも成績が悪いと、バッサリと育成ドライバーの枠から外してしまう。)

姉妹チームであるトロロッソは、レッドブルの為の若手育成チームです。

そのドライバーに関しても、ヘルムート・マルコが関与しています。

さて、彼らはヘルムート・マルコの期待を超えられるのか。

フェルスタッペンは、トロロッソ在籍中にレッドブルのダニール・クビアトを引きずり下ろし下剋上を果たしています。
(実は、ドライバーはレッドブルとトロロッソの2つのチームを兼任する契約を交わすことになっており、シーズン途中でも交代することが可能なようにしているのです。)

その戦闘能力は、ヘルムート・マルコのお墨付き。

ガスリーは、昨年まで在籍していたダニエル・リカルドの後任として、飛び級のように突然トロロッソから抜擢。

まぁ・・・この騒動によって、あちこちのドライバーのシート争奪戦がシーズン前に繰り広げられたわけですが・・・(汗)

それは置いといて、ガスリーは実力をアピール出来なければ、現在のトロロッソのドライバーと交代することもあり得ます。

23歳にして、なかなかのプレッシャーです。

蛇足ですが、フェルスタッペンはカーナンバーを「3」にしたかったけれど、既に取られていたので「69」にしようとしたのだとか。しかし、チームと親父さん(ヨス・フェルスタッペン:元F1ドライバー)から大反対を受け、渋々「33」にしたとのこと。
(意味は・・・ご想像にお任せします。)

ガスリーの「10」は、彼がサッカー少年だったから。

実は、F1ドライバーになるつもりはこれっぽっちもなくって、サッカー大好き少年でした。

しかし、カートに乗ってみなよとの誘いを受けて走ってみたら、モータースポーツの方がサッカーよりも楽しくなってしまったのだそうな。

そんなこんなで、彼らのカーナンバーは決まっています。

最後に

メルセデスとレッドブル。

本当に対照的なチームです。

メルセデスは規律を重んじるチーム。レッドブルはチャレンジを推奨するチーム。

マシンコンセプトも大きく異なります。

絶対王者とディーバを倒すのは、「仲間」なのか、それとも「若手」なのか。

本当に楽しみな対決です。

それでは、今回はこの辺で。

adios!!